Chapter 9

3人が見たシリウス。
彼は14歳のシリウスではなく、
現在のアズカバンから脱獄したあのシリウスだった。

「シリウス!!どうしたの?!」

ハリーがシリウスに駆け寄る。

シリウスの視線はジェームズとリリーに向けられていた。

「ジェームズ・・?リ・・・リーか?」

シリウスはぎゅっとハリーを抱きしめる。
ハリーにはシリウスが震えているのがわかった。
すこし力が入っている。

「わしがシリウスを呼んだのじゃよ。ジェームズ達が来ているとな」

ダンブルドアはシリウスに優しく微笑んだ。

「シリウス、驚かないでくれんかの?これは全て事実じゃ。何らかの原因でジェームズたちは
過去からこの未来へ来たのじゃ。もちろんシリウス・・君とリーマスも来ておる。」

シリウスは一度、深呼吸をしてもう一度ジェームズ達を見た。
ジェームズとリリーもシリウスを見ている。




「君が・・・へたれ犬のシリウスかい?」

「あなたが・・・バカ犬のシリウスなの?」

「・・・・・・・・・・・・。お前ら当たり前だけど昔のままだな」

シリウスがふっと笑う。
その笑顔は昔の笑顔、いま過去から来ているあのシリウスの笑顔だった。
アズカバンにはいってから失ったのであろう笑顔だとハリーは思った。



―――――――――――――――


「シリウス、君ってアズカバンに入っているんだよ・・ね?何でここにいるんだい?」

「俺は脱獄してんだよ。今はマグルにまで俺の指名手配が出てる。その頃ハリーと13年ぶりに再会して、
その時は俺が無実だってことハリーたちに信じてもらえなかった。けど最後には俺を信じてディメンターから助けてくれた。
お前らの子だよ・・・ハリーは。」

シリウスはハリーの頭を優しく撫でた。
ジェームズもリリーもそんなシリウスとハリーを見て笑みがこぼれる。

「ごめん・・本当にごめんシリウス。未来がこんなことになっているなんて・・・君は無実なのに。
僕がもっとヴォルデモートに気をつけていたら・・・未来は変わっていたのかな?
みんなにこんな迷惑かけなくて、シリウス、リーマス、ピーター、リリー、そして・・・ハリーと・・・
幸せに笑いながら暮らしていたのかな?」

ジェームズは目に涙を浮かべていた。リリーもジェームズに顔をうずめながら泣いている。

「お前のせいじゃない。お前が謝らなくてもいいことだ。これは俺が勝手にしたことなんだよ。」

「ありがとうシリウス。僕らには未来のことがよく分からない。けど・・・過去に帰ったらヴォルデモートのこと、
調べてみようと思う。それからピーターにも用心するよ。そして・・・必ず君たちと未来(ここ)で会うよ。」

「そうね。私もそう思うわ。未来でまた会えるように・・・。
ハリーには絶対つらい思いはさせない。もちろんシリウスにもよ?」

「あぁ、俺もそう願ってる。未来がそうなったら本当に・・・いいよな」

「僕もママやパパと一緒に暮らしたい。」

「わしも願っている、君たちとここで会えるように・・・さぁ・・もうそろそろ朝じゃ。みんな起きてくるじゃろう。
もう寮へおゆき。シリウス・・・君ももう帰ったほうがよい。」

シリウスはみるみる大きな黒い犬になってしまった。そしてハリーたちの方を見ると窓の外へと消えていった。
それを見てハリー、ジェームズ、リリーも自分たちの寮へと帰った。


―――――――――――――――


「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ?!」」

「じゃあハリー、あなた全部ジェームズとリリーに話したのね?!」

「しーーっ!ハーマイオニー声が大きいってば!」

次の朝、ハリーはロンとハーマイオニーに昨晩のことを話して聞かせた。
ハリーの予想通りハーマイオニーもロンもそうとう驚いている。

「でもよく魔法省が許可してくれたよ!これは前代未聞だ!!」

「僕もそう思うよ。でも・・・話せてちょっとスッキリした。」

「「ハリー」」

「でもよかったじゃない!シリウスも来たんでしょう?」

「うん、初めてシリウスの笑顔を見た気がしたよ。未来って誰にも予測できないよね・・・ねぇ僕たち・・
どうしてこうなっちゃったんだろう?」

「「・・・・・」」


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朝の大広間、ハリーたち3人組が行くとすでにジェームズたち4人組みは席についていた。
ジェームズとリリーはハリーの姿を見ると、いつも通りに笑いかけてくれた。
シリウスとリーマスもジェームズとリリーから昨日の話しは聞いたのであろう。

「昨日は僕たちの知らない間にいろいろあったんだね。」

「ジェームズとリリーから聞いたぞ。事情はわかった。」

シリウスは少し顔色が悪かった。
自分がアズカバンに入っていて今脱獄している・・・と聞いたら誰でもショックを受けるだろう。
それ以前にジェームズとリリーの死・・・そしてピーターの裏切り・・・信じられないことがたくさんある。

ダンブルドアが立ち上がり、そして朝食が始まった。
しばらくすると、たくさんの梟が飛んできて生徒たちの前へと手紙を落としていった。
その中にはヘドウィグの姿もあり、ハリーへ手紙を運んできた。

「ありがとう、ヘドウィグ。」

ハリーはヘドウィグから手紙を受け取り、手紙の中身を開いてみた。
ジェームズ、シリウス、リリー、リーマス、ロン、ハーマイオニーも一緒にのぞきこむ。


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  ハリー、ジェームズ、リリー、リーマス、ハーマイオニー、ロン

  今夜ジェームズたちがきたあの部屋にきてくれんかの?
  では待っておるv
                  アルバス・ダンブルドア
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「なっっ?!なんだこれは・・・ハートマークまでつけて・・・ダンブルドアも何考えてんだ?」

「ちょっとシリウス、よく考えてごらん?もしかしたら過去へ帰れるんじゃないのかい?」

「もう帰れるのか?じゃあこの手紙に書けばいいことじゃねぇ?」

「うん・・・ジェームズの言うとおりかもよ」

「そうね。わたしもジェームズとリーマスの意見に賛成だわ。」

「でも待って!ほかのことかもしれないわ。ダンブルドア校長の急用かも・・・」

「ハーマイオニー・・・君一人だけいつも違うよね?もうちょっと人の意見に耳を傾けたらどうなんだい?」

「あら・・・ロンにそんなこと言われたくないわ?!」

「ちょっとちょっと2人とも!!今夜わかるんだから揉めないでよ」

「「ごめん」」

7人はハリーに納得し、今夜まで待つことにした。
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